没後50年 坂本繁二郎 展 の余韻

昨日の休みは、久留米市内にある石橋文化センター内にある、久留米市美術館にて現在開催中の展覧会「没後50年 坂本繁二郎 展」に行ってきました。

久留米市出身の洋画家・坂本繁二郎(1882-1969)の、没後50年にあたる大回顧展とのことで、同じく久留米出身の同じ歳の画家・青木繁の作品を含めた約130点と見応えたっぷりな展覧会でした。

没後50年 坂本繁二郎展 久留米市美術館-1
坂本繁二郎《放牧三馬》1932年 石橋財団ブリヂストン美術館蔵

小さな頃から画才を発揮し、神童と呼ばれた坂本が描くモチーフは、牛や馬、身の回りの静物が多く、中でも静物画は生涯を通じて描いたテーマでした。

没後50年 坂本繁二郎展 久留米市美術館-2
坂本繁二郎《夏野》1898年

フランス留学からの帰国後は、八女に居を移し、アトリエを構えて、87歳で亡くなるまで制作三昧の日々を送ったとのことです。晩年は片目はほぼ視力を失っていたらしいですが、友人であり、ライバルでもあった青木繁が短い生涯を閉じたことを考えると、最期まで好きな絵を描き続けることができたことは幸せなことだったでしょうね。あまり表舞台には立ちたがらなかったみたいですね。「描きたいものは身近にたくさんある」と言いよく描いていたという静物画、妻を描いた作品、最晩年によく描いていた月など、とても長閑で牧歌的で、どこにでもある風景、でも幸せってそういう身近な処にあるんだな〜と改めて感じました。

没後50年 坂本繁二郎展 久留米市美術館-5
坂本繁二郎《櫨の月》1967年 メナード美術館蔵

とても天気が良く、気持ちのよい日でしたので(前回ウィリアム・モリス展でこちらに来た時は雨でした…)、美術館を出た後、ここ石橋文化センターの園内を散策をしました。

ちょうど、園内では「春のバラフェア」が開催されており、見目麗しい薔薇の数々に、フワ〜と香るバラの匂いにて浄化されました〜。

みなさんご存知、久留米が誇る世界の企業「ブリヂストン」。その創業者・石橋正二郎氏が建設・寄贈したという、ここ石橋文化センターは、こういったバラフェアなどがないときでも、緑が多く、様々な植物が植樹、整備されていて都会(久留米が都会かは別にして笑)のオアシスといったところで気分が落ちたときなどはスッキリさせてくれる本当に素晴らしい素敵な公園です。

もう夏はすぐそこですね〜。新緑がとてもきれいでした。

こんなに近くに、こんな公園があることは本当にありがたいことですね。わたし個人的には、ここ「石橋文化センター」は、久留米で一番誇れるところと言っても過言ではないと思っています。

当店の看板を製作いただいた「倉鉄」さんが製作されたオブジェ

午前中いっぱい〜お昼過ぎまでと短い時間ではありましたが、子どもたちは学校で、久しぶりに妻とふたり、夫婦水入らずの時間が持てました。そして、あらためてアートに触れる時間、自然に身を置くことの大切さを感じたひとときでした。

あ、夕方からは、子どもたちを、また別の公園に遊びに連れて行きましたよ。また大人気なく子どもと本気の鬼ごっこをして大変疲れました…笑 子どもの笑っている顔を見れることがとても幸せです。

ありがとうございます、また気持ち切り替えてがんばりまっす!

余韻の時間 店主